双六岳の山頂台地越しに見る槍ヶ岳
笠ヶ岳テント場 7:15 - 抜戸岳分岐 8:25 - 秩父平 9:30 - 大ノマ乗越 10:45 - 弓折分岐 11:30 -
双六テント場 12:20~13:40 (テント設営) - 双六岳 14:40 - テント場 15:50
午前4時、周囲のテントから物音がし始める。テントから顔を出してみると満天の星空だ。
今日は、双六岳までの縦走。行程は短いので、急いで出発する必要はないので、テントの前で朝食の用意をしながら日の出を待つ。
東の空が明るくなると、星々が舞台を去って、槍・奥穂のシルエットが浮かび上がってくる。やがて槍ヶ岳の肩から朝日が顔を出した。ダイヤモンド槍の一瞬、周りから歓声が上がる。
7時15分、笠ヶ岳を出発。
爽やかに晴れた縦走路をひんやりとした風が吹きぬけていく。右手に槍・穂高、前方には、双六、黒部五郎から薬師へと続く縦走路、そして雲ノ平の台地の向こうに立山と奥大日、剱岳も見える。気持ちのいい朝だ。
抜戸岳分岐で笠新道を見送り、ハイマツの稜線を進むと、やがて秩父平へ大きく下る。この先、大ノマ岳への登り返し。次に、大ノマ乗越への下り。そして、弓折岳への登り返しと、アップダウンが続く。
弓折分岐は、双六方面、笠ヶ岳方面、そして新穂高方面への三叉路で、多くの登山者が休憩していた。ここまで来れば、双六のテント場は近い。
12時過ぎに、テント場に到着。今夜の寝床を確保して、さっそく小屋で生ビールを注文。今日は、この一杯のために歩いてきたようなものだ。
生ビールを飲み干したら、双六岳と樅沢岳の頂を踏んで来ることにする(本当は、こっちが今日の目的)。
まずは、双六岳から。
ハイマツの中の登山道をひと登りして、三俣蓮華への巻き道を右に見送り、双六岳直登ルートを登ると頂上台地に出る。そして、双六岳の頂に立てば、写真でお馴染みの風景。槍ヶ岳の鋭い頂と坊主頭のような双六岳の頂上台地の対比が面白い。
双六岳からテント場まで戻り、今度は樅沢岳へ向かう。
テント場から小一時間で樅沢岳山頂に到着。ここからは西鎌尾根と槍ヶ岳を間近に見ることができる。
山頂で待つこと約2時間。日が西に傾き、吹き抜ける風が冷たく感じられるようになったころ、槍ヶ岳が薄紅に染まり始めた。・・・が、今日は天気が良すぎたのか、夕日はそれ以上赤くなること無く、地平線に没した。夕日に染まる西鎌尾根の写真を狙っていたのに、ちょっと残念。