笠ヶ岳 2,897.6m~双六岳 2,860.4m 1日目(岐阜県高山市新穂高)/単独


笠ヶ岳テント場から槍ヶ岳を望む

鍋平園地P 5:35 - 新穂高温泉 6:25 - 笠新道登山口 7:20 - 杓子平 11:15~11:45 -

抜戸分岐 13:05 - 笠ヶ岳山荘 14:15 - 笠ヶ岳 14:40 - 笠ヶ岳テント場 15:00


ずっと晴天の予報が出ている今年の夏季休暇。今年は、テント泊でのんびり夏山を楽しむプランを考えた。

初日は、新穂高温泉から笠新道を経由して笠ヶ岳まで。

夏山シーズンの新穂高温泉は、登山者と観光客が集中するので、駐車場が不足する。当日は、午前5時に到着しても、当然、登山者用無料駐車場は満車で、鍋平園地の登山者用駐車場に誘導された。

ここから、1時間ほどかけて新穂高温泉まで歩くことになる。山歩きに来たのだから、歩くこと自体は苦ではないが、登山道ではなくアスファルト道路を1時間も歩くというのが、ちと辛い。

でも、本当につらかったのは下山後だった(その話は、3日目に)。

 

さて、駐車場を出て1時間で新穂高温泉に到着。ようやく計画書に記載した山行が始まる。…と言っても、ここから今度は笠新道登山口まで、西俣林道を1時間歩かなければならない。

そして駐車場を出て2時間後、ようやく笠新道登山口(1,350m)に到着。今度こそ本当に山登りが始まる。

本当に、前置きが長い山行だ。

 

笠新道は、登山口から標高2,450mの杓子平まで、つづら折れの急登が続く。そして、杓子平から更に400m登って、ようやく抜戸岳分岐のある稜線に出る。分岐からは、笠ヶ岳がすぐそこに見えるが、小さなアップダウンを繋いで更に1時間の稜線歩きが待っている。

登山口から山頂までの標高差は、約1,550m。林道始点の新穂高温泉からだと約1,800mだ。

 

笠新道を登るのはこれが2度目だが、前回(2006年)は小屋泊まりだったので、笠新道がしんどかった記憶は無かった。でも、今回はテント泊装備の約15kgを担いで登ったら、さすがにキツかった。

笠新道のハイライトは、広々とした杓子平のカールだ。到着した時は、一面、ガスで真白だったが、間もなくガスが流れて緑の杓子平が姿を見せてくれた。その景観に、つらい登りの疲れも癒される。

笠新道の急登は、杓子平までが前半戦。後半戦は、杓子平の底から稜線までの登りだが、こちらは展望が開けて、吹き抜ける風が気持ち良い。キツイ登りは変わらないが、素晴らしい景色と高山植物が気持ちを和らげてくれた。

折戸岳分岐から先の稜線歩きも、以外と長い。それでも一歩前進すれば、その分だけ着実に笠ヶ岳が大きく近づいてくるのが分かる。そして、播隆平を見下ろす鞍部からひと登りすれば、テント場に到着する。

 

テント場にザックを置いて山荘まで行き、受付を済ませて缶ビールを購入…した後で、これから山頂に行くつもりだったことを思い出した。暑さに耐えて登る間、ずっとビールのことばかり考えてたので、山頂のことをうっかり忘れてた!

山頂へ行く前に飲んでしまうかと、小屋の前でしばし(真剣に)悩んだ末に、まず山頂へ向かうことした。やっぱり山頂を目指すのが、正しい登山者の姿だね(えらい!…と自分で自分を褒めてみた)。

そして、14時40分、登山口から7時間、駐車場からは9時間かけて、笠ヶ岳の山頂に立った。

しばらくの間、山頂で展望を堪能した後に、テント場へ戻って、テントを設営し終わったら、ちょうど雲が切れて槍・穂が姿を現した。その展望と一緒にビールを味わった。

 

夕食が終わる頃、日没と共に、空には満天の星が輝き始めた。

この星空を期待して運びあげた三脚を取り出し、久々に星空の写真を撮ってみた。最近のデジカメの高感度性能に助けられて、思っていたよりきれいな写真が取れて嬉しくなった。


やまねこN

棲息地:富山県黒部市

分類:♂

種別:中高年登山者

特徴:単独で山にいることが多い。

[行動範囲]

富山県東部と北アルプス北部を中心に、冬は低山、春から秋にかけては高山地帯に出没する。

まれに、北アルプス南部やもうちょっと遠い山域にも出没する。ランニングや自転車でそこらへんを駆け回っていることも多い。

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