剱御前小屋 ~ 別山 2,880m ~ 浄土山 2,830m 立山周回2日目 (富山県上市町)/ 単独


チングルマの綿毛 (浄土沢、賽の河原のお花畑にて)

剱御前小屋 6:50 - 別山 7:15~7:30 - 真砂岳 8:10 - (大走り)- 浄土沢分岐 9:20 - 一ノ越 10:40 - 浄土山 11:10 - 室堂 11:55


25日 - 二日目

 

午前4時、別山にご来光を見に行く人が動き始めて、何人かカメラを持って部屋を出て行った。午前5時になると朝食の案内があり、小屋中で人が動き始めたが、僕の朝食は6時からなのでそのまま布団に潜っていた。

のんびりと朝食を済ませて、7時少し前に小屋を出た。今日も青空が広がっているが、天気予報によるとそれも昼までということだった。

まずは別山に向かう。山頂にある硯ヶ池は全面が氷結していた。途中の登山道では5cmもある霜柱を見たし、ここはもう冬だ。今日も剱岳はきれいに見えていて、剱岳をバックに記念写真を撮る登山者が大勢いた。

この後は、真砂岳から大走りを下ることにしているが、その大走りはまだ稜線の日陰になっているので、別山の暖かい場所で時間を調整することにした。

大走りに日が射し始めたことを確認して、別山から真砂岳へ向かう。大走りには、真砂岳手前の分岐から入ることもできるが、今回は雄山方面からの縦走でエスケープとして利用することも想定し、真砂岳を越えて富士ノ折立側の分岐から大走りへ入ることにした。

 

分岐から真砂岳の室堂側斜面をトラバースしていき、大走りの尾根に乗ったところで下りが始まる。真砂岳山頂から分岐してきた道もここで合流する。

ザレた急な斜面を下り着いたところは広い平坦地で、休憩するのにちょうど良い。振り返ると真砂岳の稜線を歩く登山者の姿が小さく見える。雄山の稜線はもう一段上に連なって、見上げると首が痛くなりそうだ。ここで尾根が大きく右に曲がり、登山道も尾根に沿って右へと曲がる。この先は草付きの斜面になるが、道は明瞭で基本的にハイマツに沿って下っていく。

急斜面が終わると、登山道は開けた賽の河原に出る。目の前には広々とした草原が広がり、立山らしからぬ景色に戸惑いを感じるほどだ。川原に沿って雷鳥沢のテント場を目指していくと、一ノ越方面と雷鳥沢方面の分岐に行き当たる。この付近一帯はチングルマの大群落になっていて、今は一面の綿毛だけど、花の時期は見事なお花畑になるだろう。

賽の河原分岐から一ノ越へ向かう道に入ると、小さな沢を二つ、飛び石で渡る。

正面に見える小高い丘の潅木の中を、溝状の涸れ沢に沿って登ると、その先は開放的な気持ちの良い道になる。この辺り、ナナカマドが多いので紅葉が始まればもっときれいだろう。すれ違う人も無く穴場のコースだ。立山の山腹をトラバースして行き、ゴーロ帯に入ると間もなく室堂から一ノ越へ向かう登山道と合流する。ここから一ノ越までは、相変わらず混雑している。

…と言っても夏の最盛期ほどの人出ではないが、これまでのコースが静かだっただけにそのギャップが大きすぎる。

 

一ノ越では立ち止まることもなく浄土山に向かった。

浄土山へ向かう登山道に入ると、再び静かな道にもどる。いつの間にか雲が広がってきて、時折日差しが遮られるようになった。やっぱり天気は昼までのようだ。

浄土山から南を見渡すと、五色ヶ原は薄もやに覆われ、朝はくっきりと見えていた薬師岳に雲がかかっている。

室堂バスターミナルに到着すると、ちょうど12時発の高原バスが発車するところだったので、すぐに乗車。美女平でも待ち時間無しでケーブルカーに乗り継ぎ、効率よく立山駅に戻った。


やまねこN

棲息地:富山県黒部市

分類:♂

種別:中高年登山者

特徴:単独で山にいることが多い。

[行動範囲]

富山県東部と北アルプス北部を中心に、冬は低山、春から秋にかけては高山地帯に出没する。

まれに、北アルプス南部やもうちょっと遠い山域にも出没する。ランニングや自転車でそこらへんを駆け回っていることも多い。

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