行縢山 - 雄岳と雌岳から成る花崗岩の岩峰の山
行縢神社(登山口) 10:00 - 山頂 12:05~12:50 - 滝つぼ 13:55~14:05 - 行縢神社 15:00
正月の帰省を利用して、妹夫婦と故郷の行縢山に登った。
行縢神社の参道にある第一登山口を午前10時に出発。今回は妹も一緒なので、ゆっくりとしたペースで歩き始める。
最初は、樹叢という言葉がふさわしい雑多な木々の中を行く。道中、何本もの杉の巨木が見られるが、その多くが根元でくっついた、いわゆる夫婦杉になっているのが不思議だ。
ちょうど30分で、第二登山口からの道と合流する。ここで、ようやく雄岳と雌岳に挟まれた谷間に入っていく。つづら折れをひと登りすると、滝見橋と名づけられた鉄製の吊橋に行き当たる。名前の通り、この橋の上から谷間の一番奥に布引の滝とも呼ばれる滝を見ることができる。登山道は滝の左岸側に付けられているが、ここから見る限り、垂直な絶壁に囲まれた谷間のどこに道が付いているのか想像もできない。
橋を渡ると、登山道は雌岳の大岩壁の基部に沿って樹林帯のつづら折れを登っていく。登山道の周りは、雌岳から崩落した岩塊が積み重なり、木々はその間に根を張って天に向かって葉を茂らせている。土の無い林は、ちょっと不思議な光景だ。
山の神峠を越えたあたりから、日陰に雪が目立つようになってくる。
雪で白く化粧した岩が積み重なった沢を渡り、潅木の藪を通り過ぎると杉林の谷間に入っていく。ここは北斜面の日陰になっているので、前日までの雪が一面に残って真っ白になっている。やがて谷の源頭を過ぎ、山頂まで100mの看板を見送ると、間もなく道標のある小さな鞍部に出る。ここから山頂はすぐそこだ。
12時5分、無風の山頂に到着。日当たりの良い山頂に雪は無かった。
南東方向が大きく開けて、市街地の向こうに冬の日差しを反射して輝く日向灘が見渡せる。そこから西に向かって九州山地の茫洋とした山なみが続き、右手の遥か奥に見える脊梁山地は白く化粧している。東には雌岳が手の届きそうなくらい近くに見え、その奥に可愛岳が独特の風貌でそびえている。西は松の木に視界が遮られているが、樹間に白く見えているのは大崩山のようだ。
山頂の一角で簡単な昼食を済ませてから下山する。途中、滝の落ち口に立ち寄り、休憩がてら、しばらく景観を楽しんだ後に登山口に戻った。